2014年08月23日

天の梯 みをつくし料理帖




・内容(「BOOK」データベースより)
『食は、人の天なり』−医師・源斉の言葉に触れ、料理人として自らの行く末に決意を固めた澪。どのような料理人を目指し、どんな料理を作り続けることを願うのか。澪の心星は、揺らぐことなく頭上に瞬いていた。その一方で、吉原のあさひ太夫こと幼馴染みの野江の身請けについて懊悩する日々。四千両を捻出し、野江を身請けすることは叶うのか!?厚い雲を抜け、仰ぎ見る蒼天の美しさとは!?「みをつくし料理帖」シリーズ、堂々の完結。


 ついに最終巻。前巻を読んだときには、あと1巻でどう決着をつけるつもりだ?と思ったものだが、見事に着地した。

 出来過ぎ一歩手前だが、シリーズ・ファンとしては納得。Amazonのカスタマーレビューで本日現在43件すべて5つ星はダテではない。

 野江の身請けに必要な大金4千両をわずかな期間でどう稼ぐのか。想像もつかなかったが、こんな方法とは・・・。でも、これ以外にはない。

 遠くに行ってしまった小松原、ずっと見守っていてくれた源斉。2人との結末も清々しい。

 シリーズの途中には又次の死など哀しい出来事もあったけど、いろんな人たちが収まるべきところに収まるハッピーエンドの大団円。

 巻末付録の料理番付(いつ頃の設定だろう?)も心憎い(天満一兆庵が復活している!)。

 いつになるかは分からないが、登場人物のその後を描く特別巻も構想してくれているらしい。気長に待ちたい。

〔評価〕★★★★★

 次は『真夜中の探偵』(有栖川有栖・著/講談社文庫)。
posted by ふくちゃん at 19:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月21日

映画篇




・内容(「BOOK」データベースより)
人生には、忘れたくても忘れられない、大切な記憶を呼び起こす映画がある。青春を共にし、別々の道を歩んだ友人。謎の死を遂げた夫。守りたいと初めて思った女性・・・。「太陽がいっぱい」「愛の泉」など名作映画をモチーフに、不器用ゆえ傷ついた人々が悲しみや孤独を分かち合う姿を描く5篇を収録。


 新潮文庫の新刊だと思って買って読み始めたら、口絵のイラストに見覚えが。集英社文庫からレーベル移転だった。

 まあいいかと思い、最後まで読む。

 一篇一篇はやや作為的に過ぎて、鼻白むところもある。確信犯的に狙っているような気もするが。

 最初の4篇はどれも独立した物語だが、町の区民会館での『ローマの休日』上映会のエピソードがさらりと登場する。

 そして、最後の『愛の泉』はその上映会がいかにして催されることになったのかを描く、ある家族の物語である。

 この出来が良いので、全体としても救われる感じ。

 ちなみに、もう忘れていたが、前回の感想(2010年7月11日)も同じようなものだった。

〔評価〕★★★☆☆


 次は、『天の梯 みをつくし料理帖』(高田郁・著/ハルキ文庫)。
posted by ふくちゃん at 19:19| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月15日

マスカレード・ホテル




・内容(「BOOK」データベースより)
都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられる。彼を教育するのは、女性フロントクラークの山岸尚美。次から次へと怪しげな客たちが訪れる中、2人は真相に辿り着けるのか!?いま幕が開く傑作新シリーズ。


 今日、紀伊国屋書店の新宿本店に行ったら、角川文庫の過去10年(だかなんだか忘れた)の売上ベスト150というフェアをやっていた。実際に順位が付いているのは100位までだったが、そのうち自分が読んだことがあるものを数えたら49冊だった。

 過半数を越えないとは・・・。なんだか悔しい。


 さて、『マスカレード・ホテル』。

 さすがは天下の東野圭吾氏。大ハズレなし、水準作量産の安定感。

 今作も一気に読んだ。

 不可思議な暗号で予告される連続殺人の意外な真相。

 “お客様は神様”の一流ホテル・スタッフ(女性)と“人を見たら泥棒と思え”の警視庁のエリート刑事(男性)、2人の価値観の相違から来る対立と、共にプロフェッショナルな職業人だから生まれてくる信頼。

 ・・・完璧である。

 にも関わらず。この薄さは何だろう。

 これほどのページ・ターナーなのに、心に残るものは何もない。

〔評価〕★★★☆☆


 次は『映画篇』(金城一紀・著/新潮文庫)。
posted by ふくちゃん at 16:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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