2012年05月25日

ヘヴン




・内容
<わたしたちは仲間です> − 14歳のある日、同級生からの苛めに耐える<僕>は、差出人不明の手紙を受け取る。苛められる者同士が育んだ密やかで無垢な関係はしかし、奇妙に変容していく。葛藤の末に選んだ世界で、僕が見たものとは。善悪や強弱といった価値観の根源を問い、圧倒的な反響を得た著者の新境地。
(裏表紙より)


 川上未映子氏、初読み。

 “善悪や強弱といった価値観の根源を問い”かける小説とは思えなかった。

 ただある状況とその推移を描いただけ思える。あるいは積み重なっていく日常の一時期を切り取っただけに思える。

 それで成立する小説もあるが、この作品に関しては、もう少し先まで読みたかった。

 苛めの原因を最後に取り除いた主人公の僕(それで苛めが止まるかどうかは分からないが、彼の大きなコンプレックスの要因は消えた)。そのことで、彼に取り残された形になってしまった、もうひとりの苛められっ子で、手紙の送り主の女の子・コジマ。2人がどうなっていくのか。

 主人公を苛め続ける同級生グループのリーダー格・二ノ宮が、何を感じ、何を考えているのか。同じグループに属し、直接苛めには加担しないものの、常にクールに佇む百瀬が抱えるあまりに虚無的な世界観は、どいまで行ってもそのままなのか。

 今作に対する僕の評価は低いが、いつか続編を読みたい。

〔評価〕★★☆☆☆

 次は、『セカンド・ラブ』(乾くるみ・著/文春文庫)。


posted by ふくちゃん at 16:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 純文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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