2012年06月29日

楊令伝 十二 九天の章




・内容(「BOOK」データベースより)
金国内での政争を粘罕が制し、漢人を推戴した傀儡国家・斉が中原に建国された。李富が操る南宋では、趙構が『抗金』の檄を飛ばし、皇太子を冊立する。一方、梁山泊は西域との交易を順調に続け、さらに富を増やし始めていた。だが、李媛と李英の姉弟が護衛する梁山泊の商隊が、突如、金軍に襲われる。急襲を知らせるため、王定六は梁山泊へ向けて疾風の如く駈け抜ける。楊令伝、火急の第12巻。


 一人、また一人と『水滸伝』のメンバーが退場していく・・・。

 金国と梁山泊によって滅亡した宋は、青蓮寺・李富の用意周到な絵図通りに南宋として江南の地に復活する(しかし、実は似て非なる国)。皇帝・趙構は李富の傀儡であり、実は李富の息子である偽の皇太子が国を継ぐまでの繋ぎに過ぎない。

 宋なき後の中原には、金国による中原統治のための漢人国家・斉が建国される。擁立された皇帝に近づく元青蓮寺・扈成は、元宋禁軍の軍閥・張俊とその軍を誘う。

 梁山泊は、限定された領地で、シルクロード(日本を含む)を利用した交易による莫大な利潤と格安の税で民の安寧を掲げる、現在の楊令の方針でこのまま進むのか、中国全土を国家として完全に統一することを目指すのか、揺れながらも今度は北京大名府の占領と自由市場化を試みる。

 金国は梁山泊とは一応の同盟関係だが、幹部の中にはそれを良しとしない人も多く、路線対立が・・・。

 岳飛は、軍閥として独立不羈のまま、ひたすら力を蓄える。彼に関するエピソードを読んでいると、どうしても次の『岳飛伝』への布石のように思えてしまう。そう、『北方・大水滸伝』最終シリーズの主人公は、もう梁山泊側の人間ではないのである。梁山泊の滅びを読むことになるのか・・・と考えると、『岳飛伝』を読むのは止めておこうかななどとも思えてくるのであった。。。

〔評価〕★★★★☆


 次は、『戦争の足音 小説フランス革命9』(佐藤賢一・著/集英社文庫)。


posted by ふくちゃん at 19:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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