2012年07月24日

贖罪




・内容(「BOOK」データベースより)
15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた4人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。娘を喪った母親は彼女たちに言った − あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。十字架を背負わされたまま成長した4人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?


 15年前、田舎町の小学校のグランウドで地元の少女4人と一緒に遊んでいた都会からの転校生エミリが、変質者によって殺された。4人の少女は犯人の顔を思い出せず、犯人は捕まらない。そんな状況に苛立ったエミリの母・麻子が思わず4人に放った呪詛の言葉。

 15年間、事件と罪の意識と麻子の言葉に囚われて、償いの道を探しながら、生きてきた4人の女性。第1章は、紗英(さえ)。第2章は、真紀。第3章は、晶子。第4章は、由佳。4人の“告白”により、事件によって呪われた彼女たちの人生に落ちた暗い影が語られる。それは惨劇と言っても良い。

 第5章は、エミリの母・麻子の言葉が語られる。彼女が到達した15年前の事件の真相そのものに驚きはない。むしろ、麻子の人生の数奇さと残酷さに、そしてその罪は麻子自身にあり、5人の少女の人生を狂わせた遠因となっていたことに、やりきれなさを感じる。

 そこが面白い。

 だから、わずかばかりの救いのように置かれた「終章」は蛇足であり、残念だ。

〔評価〕★★★☆☆


 次は『6TEEN【シックスティーン】』(石田衣良・著/新潮文庫)。


ラベル:贖罪 告白
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posted by ふくちゃん at 21:51| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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