2012年10月19日

プラ・バロック




・内容(「BOOK」データベースより)
雨の降りしきる港湾地区。埋め立て地に置かれた冷凍コンテナから、14人の男女の凍死体が発見された!睡眠薬を飲んだ上での集団自殺と判明するが、それは始まりに過ぎなかった−。機捜所属の女性刑事クロハは、想像を絶する悪意が巣喰う、事件の深部へと迫っていく。斬新な着想と圧倒的な構成力!全選考委員の絶賛を浴びた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。


 人から貰って読んだ本。

 第12回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。選考委員は有栖川有栖、石田衣良、田中芳樹、若竹七海の各氏。文庫本の巻末解説は有栖川氏である。

 当然、みんな褒めているのだが、どこまで本気か疑わしい(笑)。あくまでも新人賞作品にしては・・・ということだろう。

 とにかく、文章に難がある。

 基本的に三人称で描かれているが、不用意に(それとも意図的?)一人称視点の文が混入する。

 なぜ登場人物を全て(一箇所を除いて)カタカナで表記するのか?

 主人公の女性刑事クロハは、超絶美女らしいが、単に登場人物の台詞でそう語らせるだけで、客観描写はない。まあ、これはイメージを限定しないように、わざとそうしたのか知れないが。

 クロハの姉が登場するが、なぜか彼女だけ固有名詞がない(彼女の息子の名は登場するのに)。しかも、地の文ではひたすら「姉さん」と表記とされる。普通は「姉」とするべきところだ。この点は読んでいて、非常に心地が悪かった。

 総じて、印象的な文体を作ろうとして、あるいは何らかの効果を意図して、変なことになっているという印象だ。

 真犯人の姿をもう少し克明に描いて欲しかった。ひょっとしたら、今作では犯人は逃げ切り、逮捕と正体の判明は続編に委ねられるのかと思いながら、終盤で急転直下の解決。鮮やかというべきか、肩透かしというべきか。

 とはいえ、ストーリーや道具立てはなかなか面白かった。基本的に警察小説が好きなせいもあるかもしれないが。

 孤独を深めたクロハの今後は?次作の方が評価が高いようなので、読んでみる。


〔評価〕★★★☆☆


 次は、『謎解きはディナーのあとで』(東川篤哉・著/小学館文庫)。


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posted by ふくちゃん at 16:25| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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