2013年01月03日

エデン




・内容(「BOOK」データベースより)
あれから3年 − 。白石誓は唯一の日本人選手として世界最高峰の舞台、ツール・ド・フランスに挑む。しかし、スポンサー獲得をめぐる駆け引きで監督と対立。競合チームの若きエースにまつわる黒い噂には動揺を隠せない。そして、友情が新たな惨劇を招く・・・。目指すゴールは「楽園」なのか?前作『サクリファイス』を上回る興奮と感動、熱い想いが疾走する3000kmの人間ドラマ。



 名前しか知らない“ツール・ド・フランス”。言い換えれば、自転車ロードレースを全く知らない僕でも名前ぐらいは知っている超有名なレース。

 白石誓は、そんな世界最高峰の自転車レースに挑む。

 ツール・ド・フランスに参加するチームに所属できるのだから、彼も凡庸ではないわけだが、ここでもエースのアシスト役である。世界は広い。白石は実力的には中堅どころか。もっとも本人は自分のレベルをわきまえ、相変わらず無欲かつ謙虚で、チームのエースを勝たせるための努力を惜しまない。

 ところが、チームはスポンサー撤退で解散の危機。自転車レースでは、チームの監督=チームのオーナーらしい。監督はスポンサー獲得のため、久々に現れた地元のスター候補生を擁するフランスのチームと連携する。すなわち、自チームのエースではなく、他チームのエースを勝たせることを要求するのである。今後の身の振り方を考え、監督に従う者も出るなか、チームの心はバラバラに・・・。だが、白石は自チームのエースを勝たせるために戦うことを選ぶ。たとえ、そのためにチームが本当に解散に追い込まれ、ヨーロッパに足がかりを失うとしても・・・。

 ひょんなことから、スター候補生・ニコラとも親しくなる白石。だが、彼にはドーピングの噂が・・・。

 ツール・ド・フランスを征するのは?チームの存続は?白石の未来は?『サクリファイス』に比べるとサスペンス色は薄いが、密度の濃い人間ドラマは『サクリファイス』に負けず劣らず面白い。

 女性カメラマンの存在が、あまり生かされていない点だけが惜しい。

〔評価〕★★★★☆


 次は『さびしい女神 僕僕先生』(仁木英之・著/新潮文庫)。
posted by ふくちゃん at 14:33| Comment(0) | TrackBack(1) | スポーツ小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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「エデン」近藤史恵
Excerpt: あれから三年―。白石誓は、たった一人の日本人選手として、ツール・ド・フランスの舞台に立っていた。だが、すぐさま彼は、チームの存亡を賭けた駆け引きに巻き込まれ、外からは見えないプロスポーツの深淵を.....
Weblog: 粋な提案
Tracked: 2013-03-01 16:10

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