2013年01月06日

さびしい女神 僕僕先生




・内容(「BOOK」データベースより)
苗人の国を襲った大旱魃。その原因は王弁が出会った少女にあった。さびしがり屋で、話し下手で、でも人と触れ合いたい女神「魃」。王弁は枯れゆく国と魃を救うため、神々を探す旅に出る。宇宙に飛び出し、時空をも越え、神仙たちの古代戦争を目撃した王弁を待っていたのは、あまりに残酷な魃と僕僕の過去だった − 。救うべきは女の子か、それとも世界か。怒涛のシリーズ第4弾。


 過去3作いずれもとても良いが、第4弾はここまでの最高傑作かも。

 美少女の姿をした上級仙人・僕僕先生と弟子で青年薬師・王弁の主人公コンビ。第2作から登場した、人を愛するあまり、皮だけの妖怪になって生きる(?)ことになってしまった女性・薄妃。第3作で、政府公認の精鋭暗殺集団「胡蝶房」の刺客として僕僕の命を狙った劉欣。

 なんとなく旅の一行となった彼らが向かう先は、同じく第3作に登場した蚕の姿をした謎の女神(蚕嬢)=かつて禁忌を犯したために、蚕に変じられた苗族の娘・水晶、およびやはり第3作で登場した苗族の双子の青年の故郷。

 水晶がかつて巫女を務め、逃げ出した故郷の神域。彼女の逃亡がきっかけで、その地に封じられていた強大な力を持つ旱魃の女神・魃の力が再び目覚めていた・・・。

 かつて天地の支配を巡る神と神の戦いに勝利をもたらした魃は、あらゆる神を凌駕する力のために、自身を生み出した父神によって苗族の地に封じられていたのだ。父と父を奉じた人間のために勝利に最も貢献しながら、勝負が決した後は誰からも疎んじられ、閉じ込められた「さびしい女神」。

 意図せずとも居るだけで災害をもたらす彼女にだって、穏やかに幸せに生きる道が用意されるべきだ − 。かくして僕僕先生の制止も忠告も聞かず、一心に走り出す王弁。

 普段は未熟なダメ弟子でも、他人のためにまっすぐ頑張るところがイイ。後先を考えないから、僕僕先生にはダメ出しされるし、綱渡りなんだけど、だからこそ僕僕先生を始め、様々な人間・妖怪・仙人・神の心を解きほぐすんだなぁ・・・。

 面白い。結末が切ない。でもなんだか癒される。

〔評価〕★★★★★


 次は『RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女』(萩原規子・著/角川文庫)。


posted by ふくちゃん at 20:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ファンタジー・幻想文学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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