2013年03月05日

出星前夜




・内容(文庫本裏表紙より)
寛永14年、突如として島原を襲った傷寒禍(伝染病)が一帯の小児らの命を次々に奪い始めた。有家村の庄屋・鬼塚甚右衛門は旧知の医師・外崎恵舟を長崎から呼ぶが、代官所はあろうことかこの医師を追放。これに抗議して少年ら数十名が村外れの教会堂跡に集結した。折しも代官所で火事が発生し、代官所はこれを彼らの仕業と決めつけ討伐に向かうが、逆に少年らの銃撃に遭って9人が死亡、4人が重傷を負う。松倉家入封以来20年、無抵抗をつらぬいてきた旧キリシタンの土地で起こった、それは初めての武装蜂起だった・・・。第35回大佛次郎賞受賞の歴史超大作!


 2008年度キノベス1位。重厚かつ怒涛の人間ドラマを期待して購入。飯嶋和一氏は以前から気になっていた作家でもある。

 ・・・読むのにとにかく時間がかかってしまった。

 理由は面白くないからである。

 僕には合わない。

 最大の理由は、記号のように名前しか出てこない登場人物が多すぎることである。人となりに触れることができる登場人物は、鬼塚監物(甚右衛門)、寿安、外崎恵舟、末次平左衛門など、ごく一部である。しかも、彼等の思いは、ほとんどが時々の長ゼリフで明らかにされるだけである。

 もっと長くなっても良いから、登場人物ひとりひとりに血肉を持たせてほしい。

 第二の理由は、話そのものの虚しさである。これは小説の問題というより、史実の問題である。島原の乱(天草四郎の乱)発生に至るまでの、当地を治める松倉家の苛政のド阿呆ぶり。そして、幕府から派遣された討伐軍の悲惨なまでに間抜けな戦。醜悪で、ちっとも楽しくない。

 先に名を挙げた中心人物たちの人柄だけが救いのような物語である。

〔評価〕★☆☆☆☆


 次は、『ビブリア古書堂の事件手帖4 栞子さんと二つの顔』(三上延・著/メディアワークス文庫)。


posted by ふくちゃん at 16:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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