2014年01月23日

おもいでエマノン/さすらいエマノン

 


・「おもいでエマノン」内容(「BOOK」データベースより)
大学生のぼくは、失恋の痛手を癒す感傷旅行と決めこんだ旅の帰り、フェリーに乗り込んだ。そこで出会ったのは、ナップザックを持ち、ジーンズに粗編みのセーターを着て、少しそばかすがあるが、瞳の大きな彫りの深い異国的な顔立ちの美少女。彼女はエマノンと名乗り、SF好きなぼくに「私は地球に生命が発生してから現在までのことを総て記憶しているのよ」と、驚くべき話を始めた・・・。

・「さすらいエマノン」内容(「BOOK」データベースより)
世界で最後に生き残った象“ビヒモス”が逃げだし、人々を襲った。由紀彦は、犠牲となった父の仇を討つため、象のいる場所へむかう。その途中、一緒に連れて行ってくれという風変わりな美少女エマノンと出会う。彼女は、ビヒモスに5千万年前に助けられたと話しはじめて・・・。地球に生命が誕生して30億年。総ての記憶を、母から娘へ、そして、その娘へと引き継いでいるエマノンの軌跡。


 梶尾真治氏といえば、僕にとっては『黄泉がえり』である(映画は観ていない)。だから、わりに最近の作家というイメージなのである。

 しかし、実際にはベテラン作家。僕は46歳だが、梶尾氏の作家デビューは僕が4歳のときである。

 『おもいでエマノン』の表題作=『エマノン』シリーズの第1作が、世に出たのは1979年。続編と共に短篇集として徳間書店から発刊されたのが、1983年(徳間文庫1987年)。

 今回の新装版の巻末にある扉絵イラスト(&コミカライズ)担当の鶴田謙二氏との対談(2000年の徳間デュアル文庫版で収録?)では、長篇の構想もあると語っているが、それが結実したのが昨年11月に刊行されたシリーズ初長篇『うたかたエマノン』。

 で、この新作の発表に合わせて、『エマノン』シリーズ4作の新装版が12月から毎月刊行されることになったらしい。

 1979年〜2013年で、わずか5冊。ゆっくり、少しずつ書き連ねられた物語。ライフワークなんだな。

 なんか、いいじゃないか。

 発表順と収録順が違うのも良い(笑)。

 今回読んだ2巻の13作品。作品のテイストは実に多彩であるが、第1作の『おもいでエマノン』が最高傑作。先述の対談によると、著者も当初はこの1作(わずか30ページ程度)で終えるつもりだったとか。確かにこれ1作で完結しているとも言えるのだ。

 『さすらいエマノン』の『いくたびザナハラード』では、『おもいでエマノン』が作中作として登場し、著者の梶尾氏も登場するというメタ展開もあって、おかしかった。

 好みに合わない作品もあるが、全体的には好ましい作品集。

〔評価〕★★★★☆


 次は・・・未定。


posted by ふくちゃん at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | SF | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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