2014年09月05日

ソロモンの偽証 第I部 事件(上・下)

 


・上巻内容(「BOOK」データベースより)
クリスマス未明、一人の中学生が転落死した。柏木卓也、14歳。彼はなぜ死んだのか。殺人か。自殺か。謎の死への疑念が広がる中、“同級生の犯行”を告発する手紙が関係者に届く。さらに、過剰報道によって学校、保護者の混乱は極まり、犯人捜しが公然と始まった−。一つの死をきっかけに膨れ上がる人々の悪意。それに抗し、死の真相を求める生徒達を描く、現代ミステリーの最高峰。

・下巻内容(「BOOK」データベースより)
もう一度、事件を調べてください。柏木君を突き落としたのは−。告発状を報じたHBSの報道番組は、厄災の箱を開いた。止まぬ疑心暗鬼。連鎖する悪意。そして、同級生がまた一人、命を落とす。拡大する事件を前に、為す術なく屈していく大人達に対し、捜査一課の刑事を父に持つ藤野涼子は、真実を知るため、ある決断を下す。それは「学校内裁判」という伝説の始まりだった。


 最近の宮部みゆき氏との相性は、時代物はバッチリ、現代物はイマイチ・・・なので、若干不安。

 だが、とりあえず第T部、上下巻合わせて約1,000ページは一気に読めた。

 ここに出てくる連中の多くは、大人も子どももクソみたいな奴らである。読んでいて面白いのだが、同時に辛い。

 なぜ辛いのか。ここに描かれる人間の救いようのない愚かさは、決して他人事ではなく、自分の中にもその芽があるからだ。

 誰にでもある、誰にでもあった、人としての醜さを拡大して見せられるのは、あまり気持ちの良いものではない。

 第T部では、2人の死者が出た。事件性はないように見えるが、ミステリである以上、実は・・・という真相があるのか。

 上の「内容」紹介では“「学校内裁判」という伝説の始まりだった”という文言があるが、実際には藤野涼子(数少ないまともな登場人物のひとり。中学3年生)が事件に向き合うために、「何か」を決意したところで終わる。

 その何かが「学校内裁判」ということらしいが、3ヵ月連続刊行の次が待ち遠しい。

〔評価〕★★★★★


 次は『キング誕生 池袋ウエストゲートパーク青春篇』(石田衣良・著/文春文庫)。


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posted by ふくちゃん at 19:28| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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