2014年10月15日

ソロモンの偽証 第II部 決意

 


・上巻内容(「BOOK」データベースより)
2人の同級生の死。マスコミによる偏向報道。当事者の生徒達を差し置いて、ただ事態の収束だけを目指す大人。結局、クラスメイトはなぜ死んだのか。なにもわからないままでは、あたし達は前に進めない。だったら、自分達で真相をつかもう−。そんな藤野涼子の思いが、周囲に仲間を生み出し、中学三年有志による「学校内裁判」開廷が決まる。求めるはただ一つ、柏木卓也の死の真実。

・下巻内容(「BOOK」データベースより)
いよいよ動き出した「学校内裁判」。検事となった藤野涼子は、大出俊次の“殺人”を立証するため、関係者への聴取に奔走する。一方、弁護を担当する他校生、神原和彦は鮮やかな手腕で証言、証拠を集め、“無罪”獲得に向けた布石を着々と打っていく。次第に明らかになる柏木卓也の素顔。繰り広げられる検事と弁護人の熱戦。そして、告発状を書いた少女が遂に・・・。夏。開廷の日は近い。


 学校内裁判を立ちあげ、検事役を引き受ける涼子。彼女を事務官として支える吾郎と一美。

 警察は自殺と断定した柏木卓也の死。

 その卓也を殺害した容疑をかけられた学校一の不良・俊次の弁護人となった和彦(唯一の他校生徒)と助手の健一。

 おそらく殺人ではない、俊次は犯人ではない、彼の殺人を訴える告発状は嘘・・・それもわかった上で。

 勝ち負けではなく、同じ中学校の生徒が死んだのか、ただその真実を知るために、級友、保護者、教師、マスコミ、警察の間を奔走し、証拠や証言を集める。

 そして、陪審員を買って出た8人の生徒たち(最後に1人増えて9人になるが)と判事役の康夫と廷吏役の晋吾。

 中学生がんばれ!

 という気持ちになってくる。特に検事と弁護士とそのパートナーたちは揺れ動き、一瞬一瞬に成長しているように見える。苦難もあるけど青春だなぁ。

 自分が中学生だった頃を思い出す。

 同じような状況になったとき、自分たちにもこんなことができただろうかと。

 多分やれただろう。自慢ではないが(いや自慢だな)、友にも、教師にも恵まれていたから。

 だが、しかし。

 本当に柏木卓也は自殺なのだろうか。自殺ならば、その理由はなんだったのだろうか。健一が感じる和彦へのかすかな違和の向こうには何があるのか。

 疑問を孕んだまま、第V部ではいよいよ学校内裁判が開廷する。


〔評価〕★★★★★


 次は『月は誰のもの 髪結い伊三次捕物余話』(宇江佐真理・著/文春文庫)。


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posted by ふくちゃん at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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