2014年12月08日

共和政の樹立 小説フランス革命12




・内容(「BOOK」データベースより)
1792年8月の蜂起で王権が停止され、国王一家はタンプル塔に幽閉された。パリの民衆は反革命の容疑者たちを次々に虐殺。街に暴力の嵐が吹き荒れ、立法議会に代わって国民公会が開幕すると、新人議員サン・ジュストの演説をきっかけに国王裁判が開かれることに。議員たちのさまざまな思惑が交錯する中、ついにルイ16世の死刑が確定し−。フランス王政の最期を描く、血塗られた第12巻。


 11巻まで楽しく読んできたが、初めて「楽しめない」巻になった。

 作品の質が下がったからではない。

 これまでも様々な対立があり、血が流れたが、それでも革命全体には前向きなエネルギーが流れていた。

 しかし、ここへ来て、人間の愚かさ、残酷さがクローズアップされる。ことさら煽るような描写ではないながらも陰惨なのだ。

 正義のためなら、人を殺す。

 今も世界のあちらこちらで行われていることだ。

 死刑を目前にしたルイ16世、死刑のその瞬間のルイ16世、彼が何をどのように考えていたかは分からない。この小説のようだったかもしれないし、そうではないかもしれない。

 しかし、度々このブログで触れたが、この作品で描かれるルイ16世は決して凡愚ではない。だから、革命に熱を上げる議員や市井の人々が愚かに見える。

 もし、フランス革命が挫折していたら、今頃世界はどうなっていただろう。

 とにかく、苦い1冊であった。

〔評価〕★★★☆☆


 次は『魔導師の月』(乾石智子・著/創元推理文庫)。


posted by ふくちゃん at 18:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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