2015年01月21日

サン・キュロットの暴走 小説フランス革命13




・内容(「BOOK」データベースより)
国王ルイ16世を断頭台に送り込み、共和政の道を歩み始めたフランス。しかし不況はとどまるところを知らず、対外戦争ではフランス包囲網が敷かれ戦況は暗転、国内ではヴァンデ県を発端に内乱が拡大する。国内外の脅威に無為無策ながら、政権を手放さないジロンド派がマラを告発したことで、マラを信奉するサン・キュロットら庶民の怒りが膨れ上がり−。民意が革命を暴走させる、第13巻。毎日出版文化賞特別賞受賞作。


 さすがの血腥さに、単純には楽しめなかった第12巻。

 ルイ16世を死刑にして王政を廃し、共和政体に移行したフランスだが、革命の波及を懸念する周囲の諸国を敵に回して軍事的には劣勢。

 国内ではパリの独走に反発する地方の守旧派による反乱が発生。

 肝心の国民公会(国会)は政権を握るジロンド派とロベスピエール、ダントン、デムーラン、マラ等のジャコバン派が対立し、機能停止状態。

 生活必需品は品薄で超インフレ。

 政権維持のためのジャコバン派への政治的攻撃に明け暮れ、庶民の代弁者として人気を集めるマラの逮捕に踏み切るも、国内外の問題には無為無策のジロンド派。

 パリの庶民(サン・キュロット)の怒りが大爆発。暴徒と化し、略奪行為に走り、マラの裁判にも突入!

 民衆のエネルギーが凄まじい。

 沈鬱な12巻とは異なり、またまた躍動的で巻である。

 中でも初登場のエベールが強烈。

 マラを信奉し、下ネタと排泄ネタを交えた歯に衣着せぬ辛辣な言動を、日常でも自ら発行する新聞『デュシェーネ親爺』でも巻き散らし、庶民に大人気である。

 思わず実在の人物かどうか疑う気持ちになり、ウィキペディアを確認してしまったが、実在の人物だった。

 ウィキで掲げられている肖像画では上品に見えるが、書いてあること(やっていること)はエグイ(笑)。

〔評価〕★★★★☆


 次は、『その女アレックス』(ピエール・ルメートル・著/橘明美・訳/文春文庫)


posted by ふくちゃん at 19:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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