2015年11月22日

弓張ノ月/失意ノ方/白鶴ノ紅/意次ノ妄 居眠り磐音江戸双紙46〜49

 

 

・弓張ノ月 内容(「BOOK」データベースより)
天明四年(1784)弥生24日未明、麹町の佐野善左衛門邸を見張る霧子は、屋敷内の不穏な気配に胸騒ぎを覚えていた。意を決し邸内に潜入した霧子は、佐野善左衛門が松平定信に借り受けた刀を携え登城することを耳にする。小梅村に舞い戻った霧子から報告を受けた坂崎磐音は、急遽、奏者番速水左近への書状を認め、霧子に託すが・・・。超人気書き下ろし長編時代小説第46弾。

・失意ノ方 内容(「BOOK」データベースより)
江戸城中を揺るがした佐野善左衛門の刀傷騒ぎのあと、尚武館から姿を消した松浦弥助は、自らが手にかけた薮之助の遺髪を懐に忍ばせ、伊賀泉下寺を目指していた。一方江戸では、坂崎磐音が月に一度の墓参のため忍ヶ岡の寒松院を訪れていた。その帰路、竹屋ノ渡し場に立った磐音は、向こう岸から近付く乗合船に思わぬ人物の姿を認め・・・。超人気書き下ろし長編時代小説第47弾。

・白鶴ノ紅 内容(「BOOK」データベースより)
城中で十代家治の御不例が囁かれ、水面下で十一代就位への準備が進められる中、雨上がりの小梅村には嫡男空也に稽古をつける坂崎磐音の姿があった。その日の夕暮れ、尚武館の住み込み門弟の一人が突如行方をくらます。翌日内藤新宿に姿を現したその門弟は食売旅篭の店先に立っていた。一方、八月朔日、金龍山浅草寺の門前に新たな紅屋が店開きし・・・。超人気書き下ろし長編時代小説第48弾。

・意次ノ妄 内容(「BOOK」データベースより)
天明8年7月、小梅村では坂崎磐音の嫡男空也が木刀を手に、独り黙々と稽古に励む日々が続いていた。そんな折り、尚武館道場を訪れた速水左近の口から思いもよらぬことを告げられた盤音は、その知らせに驚愕し言葉を失う。やがてその磐音のもとに、小梅村から姿を消していた弥助から文が届き・・・。超人気書き下ろし長編時代小説第49弾。


 来年の50巻・51巻での完結に向けて、ようやく追い付いた。

 アマゾンの書評を見てるとグダグダ文句を言いながら読んでる人、気にらないにも関わらず最後まで読むと意地をはってる方、結構いますね。

 そこまで嫌なら読む必要ないと思うけどなぁ。

 史実通りに、田沼意次の息子・意知が江戸城内で暗殺され、田沼意次も失脚。その遠景・背景に磐音とその仲間を上手に絡めたのは見事。

 だが、意次によって辛酸を舐めさせられたことを思えば(徳川家基の死から磐音の養父にして尚武館先代道場主・玲圓夫妻の殉死は読んでいて、本当に哀しく辛かった)、最後に意次が失脚・病死というのは史実とはいえ、拍子抜けしてしまう。

 でも、史実に文句を言ったところで、しゃあない。

 利次郎、辰平の結婚は喜ばしいが、結婚したと思ったら、そこで数年飛んで2人が仕官し、住込門弟から藩邸住みに変わったのには驚いた(笑)。

 磐音の若き日の婚約者・奈緒が紆余曲折を経て、家族あるいは妹のような存在として、磐音ファミリーに加わったのも、長年の読者としては嬉しい。

 田沼が遺した最後にして最強の刺客7人が弱いという声もあるが、そんなことはない。霧子も利次郎も優れた武者なのだから。

 磐音の長子・空也もただの少年ではない。天才と努力の人である。そして、実力では自分より強いはずの刺客にいかにして勝つことができたのか、ちゃんと修行の中に伏線がある。

 犬が刺客を倒してもいいじゃないか(笑)。

 ただ、田丸輝信と竹村早苗の急接近は唐突かな(笑)。

 大団円を愉しみにしてる。

〔評価〕★★★☆☆


 次は『密室蒐集家』(大山誠一郎/文春文庫)
posted by ふくちゃん at 19:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月23日

空蝉ノ念 居眠り磐音 江戸双紙45




・内容(「BOOK」データベースより)
隅田川を渡る風が土手道の葉桜を揺らす頃、改築なった小梅村の尚武館坂崎道場に、二十有余年の廻国修行を終えたばかりの老武芸者が現れ、坂崎磐音との真剣勝負を願い出た。その人物はなんと直心影流の同門にして“肱砕き新三”の異名を持つ古強者だった−。


 だいぶ追い付きてきた。

 史実通り、田沼意知を江戸城中で殺すであろう佐野善左衛門政言が、松平定信に匿われているのは、この事件の背後に松平定信がいるという話にするためか。定信は田沼意次を恨んでいたとも言われているから、おかしくはないが・・・。

 佐野政言の意知暗殺、意次の失脚に磐音ら尚武館をどう絡めるのか、クライマックスは近い。

 この巻のメインエピソードは、辰平とお杏の約4年ぶりの再会。

 電話もメールもない。手紙も時間がかかる。今では考えられない状況での江戸と筑前、東京と博多の遠距離恋愛。

 当時、そのような事例はあったのだろうか(作品に文句を付けているのではない)。

 利次郎と霧子とは好対照のカップルで面白い。

 老剣士との対決は、田沼VS磐音とは無関係、正直オマケみたいなもん。

〔評価〕★★★☆☆

 次は、かなり前に読了したまま、UPを忘れていた『黒百合』(多島斗志之・著/創元推理文庫)。
posted by ふくちゃん at 20:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月20日

蘭陵王の恋 新・御宿かわせみ4




・内容紹介(裏表紙より)
麻太郎の英国留学時代の友人・清野凛太郎が帰国し、「かわせみ」に姿を現わす。千春の琴の調べに惹かれ、二人は互いに思いを募らせていくが・・・。表題作ほか、「イギリスから来た娘」「麻太郎の友人」「松前屋の事件」など全7篇を収録。るいの娘・千春に本物の春が訪れる予感の[明治のかわせみ]第4弾!


 明治編に入って最初の3冊は酷評したが、第4弾はかなりマシになっている。

 東吾や源三郎がおらず、江戸編の多くの魅力的な登場人物もほとんど登場せず、情緒も抒情も物足りないが、こちらも新しいかわせみにも少しずつ慣れてきたのか。

 年老いた東吾を描きたくないと平岩氏は言った。だから、そこをすっ飛ばし、東吾を行方不明にし、瓜二つの息子・麻太郎を新たな東吾としたのだ。

 江戸末期のまま、時間を進めず永遠に若々しい東吾とるいを描き続けるという手もあったと思うが・・・。

 でも、なんだかまあ良いか、と思えてきた。ここまで来たら、やっぱり東吾が復活〜という展開は絶対になしでお願いしたい。

〔評価〕★★★★☆


 次は、『空蝉ノ念 居眠り磐音 江戸双紙45』(佐伯泰英・著/双葉文庫)。
posted by ふくちゃん at 21:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・時代小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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