2015年12月28日

本能寺遊戯




・内容(「BOOK」データベースより)
扇ヶ谷姫之、朝比奈亜沙日、そして交換留学生アナスタシア・ベズグラヤ(通称:ナスチャ)は日本史好きの高校生。事あるごとに日本史談義を続け、ついには歴史雑誌『ジパング・ナビ!』の新説公募企画にそれぞれが投稿、入選と賞金を狙う。本能寺の変の真相、ヤマトタケルと剣の謎、大奥の秘密など、女子高生“歴女”3人組の魅力的な新解釈を、気鋭の著者が連作ミステリで贈る。


 いくら女子高生3人組が主人公だからって、この表紙はないよな〜。購入するオッサンの身になってほしいよ(笑)。

 歴史の謎の真相を探るミステリ。主要客はオッサンでしょ〜?

 歴女の皆さんも買うのかな?

 著者の歴史の謎に関するスタンスは、あとがきで表明されていて、いわゆる陰謀史観や史実の都合の良いところだけをつまみ食いした“歴史への真相”に対しては、誠に辛辣である。

 しかしながら、ここで開陳される本能寺の変などの意外な真相(?)は、楽しい。

 難点は、似通った人物名が頻発することと、家系など人間関係が複雑でややしいこと。こればっかりは現実(史実)がそうだったんだから、仕方がない言えば仕方がない(笑)。

 作品内で言及されているが、歴史ドラマで登場人物を減らして分かりやすく改変するのも、むべなるかな。

〔評価〕★★★☆☆


 次は『残り全部バケーション』(伊坂幸太郎・著/集英社文庫)。
posted by ふくちゃん at 22:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年12月21日

教場




・内容(「BOOK」データベースより)
希望に燃え、警察学校初任科第98期短期課程に入校した生徒たち。彼らを待ち受けていたのは、冷厳な白髪教官・風間公親だった。半年にわたり続く過酷な訓練と授業、厳格な規律、外出不可という環境のなかで、わずかなミスもすべて見抜いてしまう風間に睨まれれば最後、即日退校という結果が待っている。必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩。それが、警察学校だ。週刊文春「2013年ミステリーベスト10」国内部門第1位に輝き、本屋大賞にもノミネートされた“既視感ゼロ”の警察小説、待望の文庫化!


 警察官を目指す人間が集まる警察学校には、こんな陰湿な人間関係や事件が本当にあるのか?

 本書はあえてそういうところにフォーカスしているのであって、物語の周囲には健全な教官や学生もいることだろう。

 ここで描かれていることが、警察学校の全てだと感じる必要はない。

 一方で閉ざされた集団生活の中では、こういったことが起こっても不思議ではないと思う。

 警察官も元をただせば、ただの人間なのだから。

 教官・風間を、いわばハードボイルドな探偵役に据えたミステリとして、面白かった。

〔評価〕★★★★☆

 次は、『本能寺遊戯』(高井忍・著/創元推理文庫)。
posted by ふくちゃん at 17:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年11月30日

密室蒐集家



・内容(「BOOK」データベースより)
鍵のかかった教室から消え失せた射殺犯、警察監視下の家で発見された男女の死体、誰もいない部屋から落下する女。名探偵・密室蒐集家の鮮やかな論理が密室の扉を開く。これぞ本格ミステリの醍醐味!物理トリック、心理トリック、二度読み必至の大技・・・あの手この手で読者をだます本格ミステリ大賞受賞作。


 様々な密室トリックと鮮やかな論理による推理劇5編。

 探偵役は、30代と思しき、端正な男性。密室殺人のあるところ、ふっと現れ、警察および事件関係者の説明と証言だけで真相を明らかにし、ふっと消え去る。警察内でも伝説となっている男。

 事件の舞台は、1937年、1953年、1965年、1985年、2001年。

 なのに、密室蒐集家は、いつも30代。

 そのありえないファンタジックな設定により、むしろ推理小説として純化されており、ひたすらに謎とその解明だけを楽しむことができる。

この作品に人物描写など物語の厚みを求めてはならない。

〔評価〕★★★☆☆


 次は『ノックス・マシン』(法月綸太郎・著/角川文庫)。
posted by ふくちゃん at 20:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ミステリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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