2014年03月14日

フラニーとズーイ




・内容(「BOOK」データベースより)
名門の大学に通うグラス家の美しい末娘フラニーと俳優で五歳年上の兄ズーイ。物語は登場人物たちの都会的な会話に溢れ、深い隠喩に満ちている。エゴだらけの世界に欺瞞を覚え、小さな宗教書に魂の救済を求めるフラニー。ズーイは才気とユーモアに富む渾身の言葉で自分の殻に閉じこもる妹を救い出す。ナイーヴで優しい魂を持ったサリンジャー文学の傑作。− 村上春樹による新訳!


 野崎孝氏訳の『フラニーとゾーイー』(新潮文庫)を読んだはいつのことだったか。大学生の頃か?すると20年以上前だ。今も宝塚の家の本棚に置いてある。

 『大工よ、屋根の梁を高く上げよ/シーモア−序章』『ナイン・ストーリーズ』など共に。

 当時ほんとうに理解していたとは思えない。それでも置いてあるのは、何か魅力を感じたからだろう。

 そんな作品を村上春樹氏が『フラニーとズーイ』として訳すという。買わないわけにはいかない。

 ゾーイーかゾーイかズーイーかズーイか。アメリカでもまちまちらしい。

 どんな話か、すっかり忘れていたが、こんな話だったのか・・・。

 ストーリーは、特に面白いとは思えない。宗教的な話題もよく分からない(つまり今も本当は何が書かれているのか、分かっていない)。だが、饒舌文体好きとしては、そういうこととは関係なく、文章を読むことそのものが楽しいのである。

 フラニーもズーイもナイーブ。ナイーブであることは、別に否定されるべきものではない。芸術方面などに進めば、素晴らしいものを生み出せるかもしれない。でも、普通に生きていくには、少し鈍感なくらいが丁度いいな。

〔評価〕★★★☆☆


 次は『「弱くても勝てます」開成高校野球部のセオリー』(高橋秀美・著/新潮文庫)。
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2008年03月11日

ティファニーで朝食を


ティファニーで朝食を
著者名:トルーマン・カポーティ(著)
     村上春樹(訳)
出版社:新潮社
出版年:2008.02
ISBN :9784105014070


・内容
ホリーは朝のシリアルのように健康で、石鹸やレモンのように清潔、そして少しあやしい、16歳にも30歳にも見える、自由奔放で不思議なヒロイン。―第二次世界大戦下のニューヨークを舞台に、神童・カポーティが精魂を傾け、無垢の世界との訣別を果たした名作。
(「BOOK」データベースより)


 あぁ〜ビックリした。

 こんな小説やったとは!

 映画と全然違うがな。

 いや、映画を観たのは随分昔で、もうほとんど覚えてないけど、確か「ロマンチック・コメディ」やったような。

 しかし、小説はそれとは似ても似つかない。

 というか、映画は小説とは似ても似つかない。

 カポーティは主演がオードリー・ヘップバーンと聞いて、少なからず不快感を表明したそうである。そりゃそうだろう。あまりに原作とはイメージが違い過ぎる。

 ヘップバーンの女優として魅力や映画の出来不出来は別として(ヘップバーンは好きだし、この映画も好きだが)、ここまで映画と小説の「精神」が別モノって珍しい。

 カポーティはよくも「おれの作品を“原作”としてクレジットするな!」と言わなかったものだ(言ったかも知らんけど)。

 とにかく痛々しい小説である。

 読みながら、サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』や、フィッツジェラルドの『グレート・ギャッツビー』をずっと連想してた。

 新聞広告で見つけたときは、なぜに村上春樹氏が『ティファニーで朝食を』やねん?と思ったが、読んで納得。


 次は、『銀河英雄伝説7怒涛篇』(田中芳樹・著/創元SF文庫)。
posted by ふくちゃん at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 古典的名作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月23日

カラマーゾフの兄弟4&5


カラマーゾフの兄弟 4
著者名:ドストエフスキー(著)
     亀山郁夫(訳)
出版社:光文社
出版年:2007.07
ISBN :9784334751326


 古典としては異例の売れ行きを記録中の『カラ兄』シリーズ。4巻、そして一気に最終5巻を読了。

 といっても、5巻は短いエピローグだけ。

 しかし、4巻は、いやあもう、歯応えのある大長編で、またまた読み終わるのに時間がかかってしまった。どんなに長くてもスラスラサクサク読める現代小説とはエライ違いである。いや、そもそもほとんどが会話や独白(鬼気迫る饒舌!)中心の作品だし、優れた訳業のおかげもあってガンガン読めるのだが、密度が濃すぎるので(笑)、どうしても時間がかかるのだ。

 で、全部読み終わって振り返ってみるに、ここに描かれんとしたことを十全に理解したという自信は全くない。だが、理解できる範囲は限られてはいても、この異様な迫力と熱さは凄い。表面的な壊れ方なら、もっと過激な人物やシーンが登場する作品はいくらでもあるだろうけど、内実のレベルが違う。


11月初め。フョードル殺害犯として逮捕されたミーチャのまわりで、さまざまな人々が動きだす。アリョーシャと少年たちは病気の友だちを見舞い、イワンはスメルジャコフと会って事件の「真相」を究明しようとする。そして裁判で下された驚愕の判決。ロシアの民衆の真意とは何か。
(第4巻 「BOOK」データベースより)

 ・・・『カラ兄』ってミステリでもあったんやね!

「エピローグ」では、主人公たちのその後が描かれる。彼らそれぞれに、どんな未来が待ち受けているのか…。訳者・亀山郁夫が渾身の力で描いた「ドストエフスキーの生涯」と「解題」は、この至高の名作を味わうための傑出したすばらしいガイド=指針となるにちがいない。
(第5巻 「BOOK」データベースより)

 ・・・5巻の詳しい解説は読書の大きな助けになる。これを踏まえてアタマから再読すれば、より作品を楽しみ、理解することができるだろう。


カラマーゾフの兄弟1
カラマーゾフの兄弟2
カラマーゾフの兄弟3


 でも、読みたい本が目白押しで先を急ぐので、次は『キラレ×キラレ』(森博嗣・著/講談社ノベルズ)。
posted by ふくちゃん at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 古典的名作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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